

シャトー・メルシャンは、世界のワインと日本のワイン、それぞれの違いを尊重し、その違いを価値のある個性として認め、自らも成長してきました。 日本国内で栽培されるブドウを用いて、日本人の持つ繊細な感性、土地、品種が生み出す個性を大切にワインを造っています。
ブドウを育む産地、栽培農家の皆様、地域の皆様とのつながりを大切にしながら、お客様にご満足いただけるワイン造りを実践しています。
日本ワインを“学ぶ・楽しむ”ワイナリー シャトー・メルシャン
2010年9月1日にワイナリーの名称を「シャトー・メルシャン」に変更し、さらなるワインの品質向上を目指すとともに、お客様に日本ワインを学び・楽しんでいただくための場としてリニューアルしました。
メルシャンのワイン事業理念である“確かな味わい、ひとつ上の時間。”のもと、ワイナリーでお客様にメルシャンのフラッグシップワインである「シャトー・メルシャン」に触れていただくことで、日本ワインへの共感や親しみを感じていただける機会の増大を図ります。
「シャトー・メルシャン ハーベスト・フェスティバル 2010」 開催
「シャトー・メルシャン ハーベスト・フェスティバル」は、ワインづくりが最盛期を迎える10月に、ブドウ収穫の恵みに感謝し、お客様に気軽にワインを楽しんでいただくことを目的にシャトー・メルシャンで毎年開催しているイベントです。 期間中は、食事や音楽とともに「シャトー・メルシャン」の各シリーズを味わっていただいたり、「ワイナリーツアー」などを通じて、ワインの製造工程や日本ワインの歴史など、ワインに関する様々な知識を深めていただいています。
より品質の高いブドウ栽培を目指して
椀子(マリコ)ヴィンヤードにおける自社栽培事業
ワイン用ブドウの自社栽培事業を目的に、2003年にブドウの栽培に適した気候風土の長野県上田市に椀子(マリコ)ヴィンヤードを開園しました。試験農場や自社所有の海外ワイナリーで培ったブドウ栽培のノウハウを活かし、直接自社によるブドウの垣根栽培を行うことによって、より品質の高いブドウ栽培をめざしています。
2010年には椀子(マリコ)ヴィンヤード産のファーストヴィンテージとなるワインを発売しました。
ブドウ栽培農家との取り組み
「ブドウ」「ブドウ栽培に携わる造り手」は、ワインの味わいを決める大切な要素です。 シャトー・メルシャンでは、ブドウ栽培農家と直接契約することで、原料のブドウを継続的に購入し、地域農業の保全維持を長期的に行うことを目指しています。
農家とメルシャンは長期にわたり取引していくという認識を共有しています。 山梨県、長野県、福島県、秋田県にある農家にメルシャンの従業員が定期的に訪問し、生育状況を確認、季節ごとに必要な芽かきや新梢誘引、冬季剪定といった具体的指導を行っています。
ブドウ栽培農家とメルシャンは力を合わせて、お客様に美味しいワインをお届けしたいと考えています。
技術の公開
シャトー・メルシャンは、ワイン醸造の技術を他のワイナリーに公開しています。
日本固有のブドウ品種「甲州」。メルシャンは「甲州」への取り組みの中で、1983年フランスのロワール地方などで行われているシュール・リー製法を取り入れ、旨みのある辛口タイプの甲州ワインの開発に成功しました。実用化試験の成功後、シュール・リーの製法を情報公開しました。
日本のワイン産業発展のため、シュール・リー製法を勝沼の他のメーカーにも使ってもらいたいという考えからです。現在では“甲州のシュール・リー”は甲州の辛口ワインの代名詞になっています。
また、甲州の栽培量が低下する中、日本固有の品種を大切にしたいという思いから、「甲州プロジェクト」を発足させ、甲州ワインの品質向上へ様々な取り組みを行っています。 その中でボルドー大学との共同研究により和柑橘の華やかな香りを表現した「シャトー・メルシャン 甲州きいろ香」を生み出すことに成功しました。 「シャトー・メルシャン 甲州きいろ香」の特長である和柑橘を思わせる爽やかな香りを引き出すための、栽培方法、醸造方法も地元のワイナリーへ公開しています。 メルシャンは他のワイナリーと共に日本ワインの品質を向上させていくことが、日本産のワインの美味しさをより多くの人に知ってもらうためには欠かせないと考えています。
山梨県、長野県、福島県、秋田県のブドウ栽培地域の皆様とのかかわりは、メルシャンにとって大切な財産です。 栽培地域との接点の強化を図り、より地元に愛され・誇りを持ってもらえるブランドとして育成してゆくことを目標としています。
椀子(マリコ)ヴィンヤードの収穫
椀子(マリコ)ヴィンヤードでは2010年9月30日、10月1日の2日で、地元上田市のボランティアの方、上田市陣場地区土地利用研究会の方、地権者の方々合わせて約200名の参加者が集まり、赤ワイン用のブドウ「メルロー」等の収穫が行われました。
このイベントは、上田市による募集告知から半日で定員に達するほどの人気で、参加者からは「待望の地元産ワインができてうれしい。」と言う声が多くあり、椀子(マリコ)ヴィンヤードへの期待の高さがうかがえるものでした。
新鶴ワイン祭り
福島県の新鶴地区では、約30年前から白ワイン原料となるシャルドネの栽培が行われてきました。 契約農家の方々とは、雨よけ対策や収量制限、短梢剪定で栽植密度を高めるなど、様々な挑戦と努力を続けています。
2010年10月に福島県会津美里町にあるふれあいの森スポーツ公園で「新鶴ワイン祭り」が開催されました。 この祭りは23回目となる毎年恒例の行事で、毎年地元の食材を楽しみながら、新鶴産のワインを楽しむ地産地消のイベントで、700人を越える参加者がありました。
お祭りを盛り上げるブースでは、地元の名産品が出店され、当社も福島県限定の「メルシャン会津」をはじめ、「シャトー・メルシャン 新鶴シャルドネ」、「日本の地ワイン 新鶴シャルドネ」など、地元新鶴産のシャルドネをお楽しみいただきました。
山梨県での市民教養講座などでワイン講義
山梨県内での市民教養講座、人材養成などに積極的に協力しています。 2010年1月には、甲州市に関係する先人達にスポットを当て、歴史的背景、現在に伝わる遺産などを紹介するとともに、一般市民の生涯活動への発展にも寄与することを目的に「甲州市民教養講座」を甲州市生涯学習課が開催しました。
その中で当社が「ワイン産業を起こした人々の模索と苦闘−高野正誠、土屋龍憲、宮崎光太郎」の演題で講演を行いました。
また、2010年1月に山梨大学 ワイン人材生涯養成拠点の修士ワイン科学コース/ワイン技術者再教育で、「甲州ブドウの歴史」「甲州ブドウの栽培」について講義を行いました。
ブドウ産地の塩尻市で産学連携
塩尻市は日本有数の醸造用ブドウの産地で、ワイン醸造の授業を実施している学校があります。 シャトー・メルシャンでは、2008年から塩尻市と産学連携の協定を締結し、講師の派遣を開始しました。醸造やワイン分析の講義やブドウの剪定実習などの技術を指導することで、ワイン産業を担う人材育成への協力を行っています。
2010年度は以下の内容の指導を行いました。
| 2010年6月 |
ワイン醸造に関すること(講義) |
| 8月 |
夏期栽培管理に関すること(実習) |
| 11月 |
シャトー・メルシャン見学とワインの歴史について(講義) |
| 2011年2月 |
ブドウの剪定方法(実習) |
シャトー・メルシャンシリーズは、数々のワインコンクールで受賞をしています。 2010年は、第8回「国産ワインコンクール」でシャトー・メルシャンシリーズなど2品が金賞を、1品が最優秀カテゴリー賞を受賞しました。 国際ワインコンクールではフランス・ボルドー地方にて5月に開催された国際ワインコンクール「レ・シタデル・デュ・ヴァン2010」(※1)において「金賞(TROPHEE CITADELLE)」及び日本のトップワインに与えられる「特別賞(PRIX SPECIAL PAYS)」、「銅賞(TROPHEE PRESTIGE)」を受賞しました。
また、同年11月には「香港インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション」(※2)にて「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー 2006」が「銀賞」を受賞するとともに、日本ワインの中で最高得点を獲得し「ベスト日本ワイントロフィー」を受賞、同時に「シャトー・メルシャン 北信シャルドネ 2009」が銅賞を受賞。
さらに「料理とワインとの相性」を競う「カン・ポン・チキン※」部門にて「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー 2006」が、また「刺身」部門にて「同 勝沼甲州 2009」と「同 甲州グリ・ド・グリ2009」がそれぞれ銀賞を受賞するなど、銅賞を含め11の賞を受賞しました。
※1「レ・シタデル・デュ・ヴァン」
「葡萄・ワイン国際機構」(略称:O.I.V.本部パリ)が後援し、醸造家をはじめとするワイン専門家が審査員を務める権威ある国際ワインコンクールです。10周年を迎えた2010年は、27ヶ国から788品のワインが出品。
※2「香港インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション」
ロンドンで40年に渡り開催されている世界的なコンペティション「インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション(IWSC)」のパートナーシップのもと開催されており、2009年に始まり今年で2回目となる新しいコンクールにもかかわらず、2010年も昨年に引き続き約1300点のエントリーがあるなど、アジアでは最も規模の大きいコンクールの一つ。
ニューワールド・ワイン・エクスペリエンスへの選抜招待
米国で発行されている世界で最も権威のあるワイン専門誌の一つ「ワイン・スペクテーター」が主催する、ワイン伝統国と言われる欧州を除くアメリカ大陸、オセアニア、アジアなどワインの「ニューワールド(新世界)」といわれる国々のワイナリーの中から同誌が選出したワイナリーを集めたワインイベントとして米国・ラスベガスにおいて開催される「ニューワールド・ワイン・エクスペリエンス 2010」に、日本のワイナリーとして唯一選抜招待されました。
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